大阪・西成にて ◎3月16日◎
西成の商店街
3月16日、梅田で『ドライ』二号にて「筆名と本名のあいだ」を寄稿していただいた八田修一さんに会いに大阪の梅田へ向かった。 新今宮駅で下車し、乗り換え時間の30分程度の短い時間ながら西成の様子をみてきた。三年ぶりに訪れた西成だったが、変わった様子は特にない。夕方六時前に屋台や立ち飲み酒屋は仕事終わりとみられる工事現場の作業員たちでにぎわっていた。
西成はいわゆるドヤ街で、日雇い労働者たちの街だ。東京の山谷と似ているかもしれない。ただ、以前西成に詳しい人が、山谷は物価が高いから一度入るとなかなか抜けられないが、西成は物価が安くて暮らしやすいので、このぬるま湯生活が心地よくなってなかなか抜けられないと話してくれたことがあった。
スーパー玉出
「スーパー玉出」という一見するとパチンコ屋のようなスーパーがあるが、そこでは相変わらず1円の焼き魚など、破格の値段で食料品が売られている。
すべて50円のおでんやに立ち寄り、店主に地震のことについて思うところがないか訪ねた。店主は「うーん」と言って長く首をかしげたあとに、「ニュージーランドの地震。あれの情報がぱったりなくなっちゃったのが、かわいそうだったねぇ。」とだけ言った。 近くのコンビニには、先日までニュージーランド地震被災者に向けての募金箱が置かれていたが、気がついたら東日本大震災の募金箱に変わっていたという。
(文責 : 稲葉秀朗)